2013年4月20日土曜日

Don Not Litter or No Race? ゴミのポイ捨てが命取り?リエージュ~バストーニュ~リエージュの出走にも影響の可能性?選手のマナーも問われるレース界、今後の対策が急務か

明日にアルデンヌ・クラシック最終戦リエージュ~バストーニュ~リエージュを前に思わぬ騒動が現地で起きている。昨年度のレースで先頭争いを演じていた選手たちに対して、ゴミのポイ捨てに関してベルギー警察の捜査が入ったのだ。カメラに映ることが多い先頭争いをしていた選手たちに対して、身分証会などが行われており、最悪出走停止の判断がくだされる可能性があることを示唆している。

そもそもレースを見ていて選手たちは携帯食、栄養補給食の包み紙などをどうしているのかと気になった方もいたのではないだろうか。ボトルなどは沿道のファンが記念に持って帰るために、あえて人のいるところに投げる事が多いが、包み紙などは記念品にもならずに、捨てられれば単にゴミになってしまうのだ。このことは以前から問題となっており、レースによっては捨ててもよい区間(回収の手間暇を考慮し決まっている)、または捨てた場合には罰金が課されるなど対策が講じられているレースもある。各チームにはなるべく捨てないようにして欲しいという通達が出ているが、その辺りは徹底されていないのが現状だ。


レース後の栄養補給食のゴミの山
選手たちからの声もまちまちであり「ゴミを捨てないようにするのは当然のことであり、多くの子供達に夢を与える立場なのだから、やはり模範とならなければならない。レース中のみならず普通に町中でポイ捨てをすルのはマナー違反、モラルの欠如なのだから、それがレース中だからといって例外は許されない。」という声がある反面で「レース中は勝負に徹しているから、そこまで気が回らない。」と言った声もある。実際育った環境によっても、ゴミに対する考えは大きく違っており、ゴミのポイ捨てに対して「他の選手が行なっているのを見るとむかつく」という選手がいるのと同時に「そんなにポイ捨ては大きな問題なのか?」という選手もおり、きちんとした国際レースとしてのルール作りが必要だろう。こういう時こそUCIが音頭を取って動くべきなのだが、こういったことにはあまり積極的ではないのも統括組織のUCIの問題である。

現状で包み紙などは自然環境で分解されない物が多く、またひと気の少ない所では、レースの都度ゴミを回収する人間を用意する人件費(レースが数百キロに及ぶため)の確保は困難であり非現実的なので、やはりゴミをなるべく出さないようにするのが一番であることは間違いない。選手はそもそもレースジャージ後部にポケットを持っており、サコッシュで受け取った補給食をそこへ入れている。そうなれば当然食後の包み紙や袋などのゴミをそのポケットに入れるのが一番良いのではとシンプルに思ってしまう。

しかし選手からすれば「食べたものとそうでないものとが混ざる」、「手がべたつく(甘いものが多いため)」などと気になる点があるようだ。とはいえやはり誰かが自分の玄関先や家の近所の道路にゴミを捨てていけば当然気分が良いわけがない。レースを催した上で、ゴミポイ捨て問題を解決するのであれば、やはり競技者側が捨てることを自制するのがベストと言わざるをえないだろう。

今回調査の対象となっているのは、選手全員ではなく、終盤の目立つ場面でテレビに写っていた選手たちだ。やはりその影響力が大きいとして、人数を絞った上での取り調べとなっている。環境団体(地域の景観を守る慈善団体)の訴えが発端であり、やり過ぎではとの声もあるが、やはりこうした問題提起がされない限りは真剣に対策が講じられないのも現実だ。

今回選手の出走停止という話は行き過ぎだと思うが、こういったことを教訓に各チームも選手教育を徹底していくきっかけにしてほしい。”最もゴミを生み出すスポーツ”と揶揄されることもあるサイクルロードレース、その未来を語る上でゴミのポイ捨ては避けては通れない”道”だろう

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